本気で向き合う。
以前からいらしていただいている軽度の麻痺をお持ちのお客様が、
セッションにいらっしゃいました。
70歳を超え、思うように動かないからだと向き合う大変さ。
ご家族から応援されることへのプレッシャー。
さまざまなことを感じながらもそれを笑いながらお話してくださるお客様。
毎週ジャイロトニックを受けにきてくださって、かれこれ3年ぐらいになるのでしょうか。
麻痺のある足の股関節を使わず、からだを傾けるように足をひきづって歩いていらっしゃるのが気になり、どんなふうにしてジャイロトニックでサポートしていけばいいのかなと最初のころは思っていました。
が、ジャイロトニックのハンドルを回す動きが、ハンドルを手で押していくことで骨盤が足に乗り、体重移動をしながら動いていく、効率よくからだがつながる動きであることを学び、素直にジャイロトニックを提供すれば大丈夫なんだと気がつきました。
そして、それを信じて毎週、毎週・・・お客様とハンドルのエクササイズをしてきました。
お年を召して、徐々に動きはゆっくりになっていているものの、
「こうしてみましょう」と提案することに真摯に向き合ってくださるお客様。
軽いとはいえ、麻痺がある側は感じることは難しいうえ、縮こまってかたくなっているところもあります。
少しでも「のびた」と思っていただけるように触ったり、伸びている状態をご自身の目で確認していただいたり。
理学療法士さんなどに相談したりしながら、毎回、いろんな工夫をしてきました。
時にはちょっと厳しいかな?と、自分でも思ったことがありました。
でも、「本気には本気で向き合う」。
無理は禁物だけど、ちょっとでもできることにはちょっとでいいからトライしてもらおう。
そう決めていました。
そして、きょう。
セッションが終わってお帰りになる際にビックリしました。
ゆっくりとそしてわずかですが、麻痺のある足をまたぎ、歩いていらっしゃるお客様がいました。
「なんとなくね、歩幅が広くなってきたような気がする」
すごい。
もうこの言葉しか浮かびませんでした。
このお客様をわたしはこころから尊敬します。
そして、もうひとつ。
ジャイロトニックについて。
ジャイロトニックはとても気持ちいいエクササイズです。
そしてhappyな気持ちになれるステキなエクササイズです。
こころもからだもopenになれるすばらしいエクササイズだと思います。
でも、それだけで終わりにしちゃったらもったいないって思っていました。
だから、わたしはジャイロトニックともっともっと本気で向き合おうと思います。
今までももちろんそうしてきたけれど、今まで以上に本気で向き合う!
それがジャイロトニックトレーナーとしてわたしがすべきことかな、と感じてます。
やまもとゆきえ