「すごく恥ずかしいけど、みせなきゃいけないと思って・・・」と田中選手から言われて、数日後に送られてきたのがこれ。直近の試合の写真でした。
田中選手は最近、自分のからだのクセや胸椎の動きのかたさなどに気づき、プレー中の写真に対し、「肩はあがっているし、上半身は板みたい・・・」と嘆いています。が、実は密かにジャイロ効果を感じているヤマモト。
初めて試合を見た8月。走る田中選手を見て、びっくりしました。足幅の狭さや首を振る動作、足首の硬さなど「これじゃあ走れないよ」と思うことをたくさん背負っていました。正直、日本代表???と思いました。が、最近は姿勢がよくなり、日常生活でも意識が高くなってきたのをそばでみていて感じていました。なので、この写真も私からみれば「ずいぶん変わったね」なのです。
今まで田中選手が思うように走れなかったのはある意味、当たり前でもありました。
骨盤の後傾はもちろんですが、今まではパーツ別の筋トレがメイン。からだはパーツの集まりでできているとはいえ、つながっています。全身を効率よく使うトレーニングをしてこなかったとしたら、全身を使って走ったりプレーするのは難しいといえるでしょう。
「からだはつながっているんだから、別にトレーニングしなくても動ける」と思いがちです。が、「芯からのつながり」を手に入れると、動きに無駄がなくなります。アウターマッスルばかり使っている人とインナーマッスルがきちんと使えている人をみればあきらかにわかります。たとえていうなら・・・清原とイチローでしょうか。見ているとわかりますが、イチロー選手はインタビューに答える姿やふだんの動作も美しいです。おおざっぱな印象はまったくありません。大きなケガがないのもイチロー選手の特徴です。「私たち、別にアスリートじゃないし・・・」と日常生活レベルの私たちは思いがちです。しかし、イチロー選手のようなインナーマッスルを使った芯からつながっているからだは、私たちのようなふつうの生活をしている人間にとってこそ大切なのです。
きれいな姿勢で座り続けたり、腰を守る動作が自然にできたり・・・こういったことが身についていれば、腰痛やケガはある程度、防ぐことができます。ジャイロが目指すのは“オーケストラのようなからだ”。全身の調和がとれていることです。パーツ別のトレーニングではなく、芯からのつながりをとても大切にしています。どこかだけが強く、うまく使えるではなく、全身のバランスがとれた姿勢や動きがナチュラルにできることがジャイロの目指すところでもあるのです。
私自身はいつも「目指すところはイチロー!」と40歳にもなって豪語してますが(笑)、田中選手はまだまだこれから。イチローにはなれなくても、ジャイロをパートナーに今よりはるかに動けるからだを手に入れる可能性を秘めています。今回トライしたアッパーボディシリーズは上半身のエクササイズですが、決して上半身のみのトレーニングではありません。そこに気づいた田中選手。着実に前進しています。
今回は土曜にMOVESでジャイロトニック、そして日曜にルルレモン目白のイベントでジャイロキネシスと2日連続でゆきぷさんのジャイロを受けることが出来ました。特にルルレモンのイベントでは緑のみえる屋外でのセッションでとてものびのびと、いつもより大きく動けた気がします。気持ちよかったです。
では今回の気付きを。
以前「股関節のところにスペースを作るという感覚がつかめない」と書きましたが、それは「しっかりと足で床を踏むこと」が出来ていないからなのだと分かりました。上にのびていくこととプラス下にものびていくことが必要だったのだと。
しかしどうしても上半身の動作に気を取られてしまい、全く踏めていない。そしてなんとなく踏んでいるだけでは力の方向がめちゃくちゃになってしまう…。逆に足に意識を集中すると上半身が動けなくなってしまう。まだパーツを分けてのひとつの動作しかコントロールできません。ピアノの練習をするときに、左右分けてならうまく弾けるのに、両手を合わせるとうまく出来ないような感覚でしょうか(バイエル卒業に何年もかかっているので皆様に伝わるかはわかりませんが…)。でもきっとその先にすてきな調和があるはずなので、今はあまり難しく考えず反復して身体に覚えこませていきたいです。無意識に正しい動きができるようになるまで…先はまだまだ長そうですが。