SAMURAI meets GYROTONIC® Vol.1

「からだプロジェクトvol.2」はオーストラリアンフットボール日本代表・田中慎一選手とのコラボレーションです。オーストラリアンフットボールとジャイロトニック・・・異色なこの組み合わせ、果たしてどんな化学反応が起こるのか?

トレーニング開始

オーストラリアンフットボール日本代表・田中慎一選手がオーストラリア遠征から帰国、2008年「International Cup」に向けてトレーニングを開始しました。
7月から今までの4回。これまではジャイロにこだわらず、田中選手に今、いちばん必要なことのみのトレーニングにとどめていました。

ジャイロトニックやジャイロキネシスをやることはもちろん動きやすくなるのですが、今まで筋トレと練習がメインだった田中選手にとっていきなりのジャイロは抵抗があるのでは?動きのパターンが変わることは試合を目前にした選手にとってプラスに働くのか?・・・など、私自身がとても迷っていました。

帰国後、2008年「International Cup」に向けて、これからの1年間で動けるからだにしていきたい!という田中選手からのリクエストと関西のジャイロトレーナー栗田春菜さんのラグビー日本代表選手とのセッションに励まされ、今回初めてジャイロだけのセッションをしました。栗田春菜さんのセッションはこちらから。
http://studio-bodyfeel.moo.jp/news2.htm

ウォームアップはイスでのジャイロキネシス。トレーニング2回目に「自宅での宿題」と教えたジャイロキネシス。はたして田中選手は続けていたのか?

骨盤が後傾したまま腰椎からムリにアーチを作ろうとして「腰が痛い」と前回、田中選手から言われたキネシスですが、「あっ。いいじゃん!」と思わず口から出たヤマモト。以前より全然、骨盤が動いています。側屈やひねる動作も前回より田中選手自身がからだを感じながら動いているのがわかりました。自分のベストポジションを探している・・・そんなふうに見えました。

そしてジャイロトニック。膝の調子が悪いということで、この日はハンドルと上半身のエクササイズをチョイス。

いつも思うのですが、骨盤が後傾しがちな日本人にとってジャイロの「アーチ」(反る動作)は必要です。とくにパンツを腰履きしている若いお兄さまたちやくたびれて猫背&大股開きのサラリーマンのかたたちには絶対!!!!です。猫背のかたたちは「姿勢が悪いから」と胸をはることばかりに意識がいきますが、そういう方たちはほとんど骨盤が後傾しています。骨盤の後傾が背骨のカーブを奪い、結果として猫背になっていく・・・骨盤を動かして、自分にとっていちばん自然でらくな骨盤位置(ニュートラルポジション)を知ることは猫背改善の道でもあるのです。

24歳の田中選手は腰履きお兄さまたちと同世代。やっぱり少し骨盤が後傾しています。が、仙骨からのアーチが意識できたようでした。肩周りを含めた上半身を動かし、1時間のセッションが終了しました。

初めてトニックをやったときはなにをしているのかわからない・・・実は田中選手の表情からそう感じられました。それが今回はちょっと違いました。少しですが、ジャイロの良さを実感してもらえた気がしました。

初めてジャイロにトライするかたたちにいちばん多いのが田中選手と同じように
「なにをしているのかわからない」。
「ストレッチでもなく、まあ、気持ちいいんだけど・・・だからなに?」
という感じなのでしょう。

ピラティスやジャイロは即効性よりも継続することでの変化が感じられるエクササイズです。とはいえ、継続していただくためには最初に受講していただいたときに「あ!」という感覚を提供できなくてはダメなのです。継続したいと思っていただく「なにか」を受講者のかたにプレゼントできること、ジャイロやピラティスを指導していく際の大切なテーマのひとつと言ってもいいのかもしれません。

さて、今回、私は田中選手からひとつ、発見がありました。
田中選手が私の動きをみて、言葉を聞いて、ただ単に修正するだけでなく、自分にとってベストな動きを見つけようとしていたのです。その瞬間、私は大好きなジャイロトニック・ジャイロキネシスマスタートレーナーであるBradleyの言葉を思い出しました。

「私たちトレーナーができることはたからさがしの地図を提供し、ガイドをすること。たからものを見つけるのはその人自身」

今回のセッションでたぶん、たからさがしがスタートしたことを田中選手は感覚的に感じたのではと思います。2008年に向けて・・・田中選手は「たからもの」をみつけることができるのか、私とジャイロがそのガイドをできるのか、楽しみです。

田中選手のコメント

今までは言われた通りに動かなきゃというのが、トレーニング中の頭の中の半分くらいを占めていました。そしてもう半分はうまく動けていないことへの憤り。そんな私の苦悩を察した山本さんが、毎回「いきなりできなくてもいいですよ」とアドバイスしてくださり、段々と自分が動けていないことを受け入れることができました。そしてそこから動けるようにがんばろうとポジティブな気持ちで臨めました。そういった心境の変化は身体にも現れるようですね。動きをたくさん誉められた気がします。まだまだ効果は出始めたばかりですが、ジャイロトレーニングでパフォーマンスが向上するということを体現できるように、一歩一歩進んでいきたいです。

【田中選手のプロフィール】

1983年生まれ。
小学校4年からサッカーを始め、高校でラグビー部を経て慶應義塾大学に入学後、オーストラリアンフットボールに出合う。2002年8月、日本代表に選出され、メルボルンで行われた第一回International Cupに出場。2002年度、JAFA最優秀新人賞を獲得する。現在は、2008年International Cup日本代表として勝つためのプレーができるからだを目指し、ジャイロトニックに取り組んでいる。
http://blog.livedoor.jp/tanashin0523/

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