Home>各種情報>インタビュー>荒木佳重インストラクター

荒木佳重インストラクターに聞く

「私、児童館でエアロビクスを指導しているんですよ。子供を預けているお母さんを対象にした30分のクラス。シューズを持ってきてくださいとお願いしても裸足でいらっしゃるかたもいて大変なんですが・・・」とおっしゃるのは、エアロビクスインストラクターの荒木佳重さん(顔写真)。現在はスポーツクラブでレギュラークラスを6本、3カ所の児童館で月に3回ほどレッスンをしているベテランだ。

スタイルの変化

荒木さんがエアロビクスと出合ったのはバブル最盛期。
「華やかでしたよ、スタジオ。今よりおしゃれだったし、レッスンの最後にはミラーボールを回してコンビネーションを通してましたから(笑い)」
 エアロビクスが楽しくて楽しくて・・・というフィットネスクラブ会員時代を経て、インストラクターに。デビューと同時期に結婚したご主人の転勤に伴い、大阪に移り住んだことが荒木さんのインストラクターのスタイルに変化を与えた。
「派手好きでしたし、大阪でレッスンをしていた3年間はやっぱり人気インストラクターを目指していましたよ。でも、子供が出来て仕事を休まなくちゃいけなくなったときに考え方が少し変わったんです」

エアロがやりた〜いっ

3年間の産休時代は想像以上に大変だったと荒木さん。
「転勤で住んだ大阪は初めて生活する場所。友達はもちろんいないし、知り合いといえば仕事仲間のエアロビクスインストラクターだから、話をしたくてもみんなレッスンをしていたり。そのうち、きょうは一歩も走ってないとか、また大人としゃべってないとか思うようになって……子供を預けられる人も周りにいなかったのでストレスが溜まって“エアロがやりたい、エアロがやりたーいっっ”ってものすごく思っちゃったんです」
 年に何回か東京の実家に帰ったときは、子供を預けて毎日のように、レッスンを受けてまくっていた。
「一週間、実家にいるとすると毎日、通っちゃうんですね。3日目ぐらいにはもう足がボロボロになっているんですが、それでもレッスンが受けたくて」

サークル指導スタート

自分と同じように育児にかかりっきりの人がいるに違いない。エアロビクスでストレスが発散できて爽快感を味わえたら・・と思うようになった荒木さん。ご主人とともに東京に居を戻し、お子さんが幼稚園に通いはじめたことが転機になった。幼稚園のお母さん仲間からエアロビクスサークルの指導を依頼されたのだ。

「たまたま場所はあったので月に2回、ひとり300円いただいてやりました。最初の2年間は300円でしたが、その後の3年間は200円・・・トータルで5年間、やりました」
 お母さん達の喜ぶ顔が見たい!という気持ちももちろんあったが、荒木さんにはこんな想いもあった。
「ちょっとでも運動したい人はいる。でも、子供を預けられないとか事情がある人はたくさんいる。育児に悩まされた私だからこそできる仕事もあるんだな、と」

ボランティアに応募

昨年、葛飾区のホームページで見つけた「ボランティア募集」が今、やっている児童館の指導につながっている。これもサークルの経験があったからこそ、だ。
「私自身もそうなんですが“次につなげられたらいいな”と思うんです。私自身は児童館からほかの児童館、また別な場所・・・とフィットネス人口を増やせる仕事が出来たらいいなと思います。参加してくださるかたにとっては、普段、運動できずに体力が落ちてしまった自分を受け入れて、子供が大きくなったらまた運動を再開しようと思っていただけたらいいですね」
 児童館の指導で必ず参加者に伝えているのが姿勢。
「たまに運動するお母さんにとって、ケガをしないで効果をあげるためには姿勢が大切。産後のお母さんばかりなので、“産後にきついジーパンをはくときのようにお腹を引っ込めて!”と説明しています(笑い)」

30分でやさしいお母さんに

児童館での指導は金銭的条件は決してよいとは言えない。しかし、「子供を預けて僅かな時間でもストレスを発散すると、終わったあとはやさしいお母さんになれる。求められて足を運ぶ事ってインストラクター冥利に尽きますよね」と言う荒木さん。児童館に子供を通わせるお母さん達にとって、荒木さんのレッスンは貴重な30分だったに違いない。いつのまにか他の児童館からのオファーが来るようになった。また、ずっと続けたいというお母さん達の強い要望で実現したことが。
「3カ所のうちのひとつだけ、今年から“報奨金”という名目でレッスンフィーが出ることになったんです。今のフィットネスクラブ並みのフィーなんですよ」
 自分の力でボランティアを仕事に変えた荒木さんの今後の目標は動けなくなるまでレッスンをすることだ。
(文責・ゆきぷう)
professional Instructor Supportで配布したもの 。インタビュー部分のみをWEB用に体裁変更して掲載します。

ページトップへ

【PR】

Copyright (C) エアロ道場 All Rights Reserved. <最終更新日: 09/11/2008 >